♭…桜時を君と添い行く

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はた、と横に目をやると、いつの間にか其所には七宝と双子が。呆れたような顔で佇む子狐と、きらきらと面を輝かせてこちらを見つめる幼子の視線は、いっぺんに受けると正直痛い。 「いーぬー!」 「けんかー!!」 「だーっ!うるせえな、散れっ!!」 選手交替なのだろうか…。さっきまで自分と言い合っていたはずの彼は今、双子の相手をしている。 「いぬけんかだめー!」 「いぬって呼ぶなー!!」 「いぬー!みみー!」 「耳に触るなーっ!」 (……。) .
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