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ため息をひとつついて好きにしてくれと呟いた少年は、当たり前のように己の緋鼠の衣を脱ぎ少女へ被せた。
軽く身じろぎをし、かごめは其れを遠慮がちにもそもそと肩へ羽織る。いつもなら押し返してくるところだが…少し寒いのだろう。いくら冬が去っていこうとしていたとしても、さすがに夜の野宿は冷える。
「ありがとー…。」
「……」
素直に気持ちを受け入れるかごめを暫しの間眼で捉え、犬夜叉は夜空を仰ぐように首を動かした。
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