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周りからしてみれば此れはまたとない嬉しい機会。…本人たちもそう思っているはずなのだが…しかし、彼らの間には久しぶりの二人きりの時間を味わうまでもなく先ほどからずっとむっつりしたような雰囲気が流れている。
其れを作り出している原因の主は言わずもがなこの獣耳を持った少年である…と今さら示すのは全く無駄なことであって。
「…寒くない?」
「…大丈夫だからお前は寝ろって。体もたねぇぞ。」
「やだ~…。」
「ああもう、どこのガキだよ。いいから横になっとけ。」
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