♭…桜時を君と添い行く

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「ん、実はね、ちょっとこれを準備するのに、手伝って欲しくて呼んだんだ。」 「うあー、おいしそうだねーっ」 「楓さまがとりんが作ってくれたんだよ。」 目に入るのは美しい色で飾られた其れ。 やたら大きな風呂敷を抱えているなと不思議に思ってはいたが…中身はお弁当だったのか。 きっと朝早くから準備をし、皆のためを思って仕上げてくれたのだろう。何とも言えない然り気無い優しさが、如何にも二人らしい。 暫く作業をしながら他愛のない話題に花を咲かせていた二人だったが、其れが一段落したとき、珊瑚が徐【おもむろ】にかごめへ問い掛けた。 .
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