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『ユーナ、彼、前此処に少しの間いたの。同じ日本人だから紹介しようと思って。とてもいい人だから』
『またまた…』といいながら軽く立ち上がり笑顔を向ける。
【はじめまして。麻田です】
【あ、はじめまして山口優奈です】
【テレサが、日本人の女の子が来たから夕飯に来いって】
…同じ日本人ってだけで呼んでくれたの?
それで来てくれたの?
【すみません、私、あんまり英語話せないからきっと心配してくれたのかも…。】
【でも友達は話せるって言ってたって…。俺も最初は早さにびっくりしたけど、すぐに慣れるよ】
【あの…麻田さんはどちらにお住まいなんですか?】
【ボストン市内、まだこっちに来て半年なんだけどね。あっ今晩出られる?もしよかったら、友達呼んで…】
う、うわぁ~
この人、どんだけ格好いいのよ。
2年近くアンディの物静かさに慣れていたので、この麻田と名乗る男性が凄く新鮮で、この人のお友達にも会ってみたいなんて思ってしまった。
【いいんですか?】
…ちょっと図々しかったかな?と感じながらそう言うと、早速連絡をとってくれてる。
【学生の奴もいてさぁ、お勉強大変みたい】
少女マンガに出てきそうな顔でニンマリと笑ったのが可笑しくって吹き出してしまった。
【何?勉強って変?】
【あ、ごめんなさい。こっちの大学生さん大変なの知ってます。友達も院生で…】
アンディのことを「友達」と言ったことに優奈自身、違和感があった。
多分、そい言わす程この「麻田さん」の横顔が素敵だから。
自分の「女」の部分に呆れる。
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