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【何処の大学?】
【ハーバードです】
【ハーバード?そりゃ凄い】
…ハーバードがどれだけ凄いのか正直あんまり判らない。
確かに何を見ても誰に聞いてもアメリカの大学じゃあトップクラス。
でも、実際、優奈には関わりのある類でもなく興味もない。
『テレサ、ユーナを連れて出るから。心配しないで、ちゃんと送り届けるからね』
ユーナ?
テレサが「ユーナ」って呼んだからかそう言ったに過ぎない。
こんなことで一々ドキドキしていたら切りがない。
此処じゃぁ、ファーストネームが普通だものね。
【じゃ行こうか】
と言う麻田に優奈は申し訳なさそうに
【すみません、同じところにいらしたってだけで…】
若干尻窄りなりながらも言った。
【いいって、いいって。車ないと夜出かけられないでしょ?せっかくのボストン昼も夜も楽しんでよ】
笑いながら答える麻田の横顔を覗き、こんなに素敵に笑う男性滅多にお目にかかれないかも…なんてドキドキする胸に自嘲しながらも優奈は話続ける
【麻田さんはお仕事で?】
【そう、半年前にね
山口さんは…観光ってことないよね。あんな処に滞在するくらいだし】
確かに観光を目的とするならボストンの中心地に滞在するだろう。
それ程、優奈が選んだ場所は静かな静かな何もない街だった。
【あ、いえ…でも、そうかな…】
【え?何?
ごめん、ごめん。よけいなこと聞いちゃったね。俺、そ~いうとこ無神経らしい。】
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