455人が本棚に入れています
本棚に追加
/42ページ
【いえ、そうじゃなくって…】
【何?そうじゃないって?】
笑いながらハンドルを握り、視線だけを横に向けた。
優奈の胸が大きく跳び跳ねる。
長く滞在したいために安いところを探したのと、彼が安全なところを重視したためにあそこになりました。
素直にそう言えばいいのに、言えない自分にアタフタしている。
【お、此処だ。え~と5人くらい来るかな?】
路上駐車…
えっ!
優奈が思わず声をあげる。
ゆっくりと前の車のバンパーに接触して車を移動させ駐車スペースを広げてる
【バンパーってさぁこうするためにも付いてるらしいよ】
【…本当…ですか?】
【多分?こっちの奴らがそう言ってる。凄いよね、言われてみりゃクッションだからね】
…麻田さん、からかわれてるんじゃないですか?
そう聞きたい気持ちを堪え
【凄いですね…こっちの人って】
麻田の言葉に同調してしまった優奈。
ロビーに行くと3人の男性がいた。
【麻田さん、何処で見つけて来たの~?ゆずちゃんには秘密?】
挨拶もなしに大袈裟に話しかける男性。
【秘密にしてくれるならそうするけどね。
彼はMITのスローンスクールの学生。って言っても日本じゃ立派な会社員】
【金子です】
そう名乗った男性もインテリっぽさがあるけど目を見張る男前。
最初のコメントを投稿しよう!