1◇再会

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迷わず私はその腕に飛び込んだ と、そこまでは感動の再会。 『遠かった…長すぎる』 私の第一声は「逢いたかった」でもなく「来ちゃった」でもなく関空を出てからの長かった旅への不満。 --- 彼はAndrew《アンドリュー・通称アンディ》。 英会話学校で講師をしていた。 優奈とは所謂先生と生徒。 クラス担当ではなかったが、よくある出会いだ。 ただ、アンディは真面目にクソが付く程真面目だった。 物静かでシャイでいつも勉強をしているイメージだった。 そのアンディが優奈に声をかけた。 なんと言われたのか優奈には記憶がない。 アメリカまでアンディの後を追ってくるくらいなのに、その出逢いが記憶に残っていないのは それほど自然にアンディが優奈の中に入ってきたのか それとも本当に何の印象も残さない程度のものだったのか 今となっては判らない。 アンディ自身も覚えていない…らしい。  
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