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【だって聞き間違ったら困る】
『一人で部屋を借りようって思ってるのに?不安なら僕のとこに…』
【いい、じゃあ自分でするから。なんで日本語話してくれないの?】
『ここはアメリカだから』
【アメリカでもいいじゃない!】
『日本語忘れた』
【嘘ばっかり。だって全部判ってるじゃない!!】
…どうして?
確かにここはアメリカ。でも、別にいいじゃない。どこの国の言葉で話したって。
…どうして?
ずっと日本語で話してくれてたじゃない。意思の疎通が出来れば何語で話したって。
【電話して!して!してぇ~】
発狂に近い優奈の叫びにアンディは仕方ない風に公衆電話に手をかけた。
電話で話し終えると嬉しそうな顔して振り向いた
『とってもいい人だった。グリーンラインの終点だって』
【終点って遠くない?】
…意地で日本語で話す私もどうかとはおもう。
やっばり出来ればボストンの中心かアンディのいるケンブリッジがいいよ~
と思ったけど、それを言うと『じゃ僕の部屋』って言うに決まってる。
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