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俺は須藤に背を向けるとドアに向かって歩を進めた。後ろで須藤が俺の名前を叫んでいたが、無視してドアを開けた。
俺を呼ぶ声に耳を傾けなかったのは、怒りもあったがその方がクールだと思ったからだ。そこに深い理由などなかった。多分たしいて怒りもなかったのだろう。なぜなら職員室のドアを閉めた時にはもうその事は忘れていたからだ。俺にとってはちっぽけな事で腕に蚊が止まったのと対して差はなかった。
俺は教室に戻りリュックを手に取ると、胸を踊らせながら急ぎ足で正門へと向かった。
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