北川健人

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俺の高校のすぐ側にはそれこそ誰もが一度は耳にした事があるだろう有名な大学がある。偏差値なんて俺の父親の年齢より上だろう。最寄り駅の名前がその大学の名前になっているくらいだ。いつもその大学生達はスタバでお茶をし、ゼミだとかボキだとか俺には到底分からない事をくっちゃべり、夜になると下半身を踊らせたオス共が目をぎらつかせながらメス達を連れて飲み屋へと足を運ぶ。 そんな大学生を良く思っていない俺の高校の男共は奴らの事を“ガイコツ”と呼んでいる。 理由は頭の中がスッカラカンとか下心がスッケスケとかそんな類いだ。発想に偏差値が滲み出ているのは言うまでもない。そう俺らはバカなのだ。
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