第一章 孤独

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ドンドン。「入江はいるか?俺だ吉田だ今から高杉さんの護衛にいく、仕事だ」 外から男の声がした。 「分かった今行く」兄は短く返事をした。 「悪い仕事だ、遅くなるから静香は先に寝てろよ」そう言い残し兄は刀を持ち外に出て行った。 何故かあの時兄の背中を見て胸騒ぎがしたのを覚えている。優しい兄だった私を今まで育ててくれた兄を尊敬していた長州の浪士である兄を。 次の日朝になっても兄は帰らなかった。戻ってきたのは兄の友人である吉田だった。
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