本当の正義

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「で………詳しく、聞かせてくれませんか?何故この世界に居るのか?」 ヒカリは先ほどの少年に、アークエンジェルに案内され、セリザワの姿になって、中の聴取室へ連れてかれて、事情を聞かれている。 「先ほども言った通り、ブラックXと言う宇宙人にこの世界に飛ばされた。」 「いやねぇ……宇宙人だなんて信じられんなぁ。」 と、少年の隣に立っている、金髪の青年が言った。 「ムウさん、この人も一応宇宙人ですから。」 「そうでした。失敬失敬。」 そう言って、ムウと言う青年は、黙ってしまった。 「ブラックX………その宇宙人は、何が目的であなたをこの世界に飛ばしたんですか?」 「分からん…………きっと、俺の存在を否定しての行動だろう。」 「そちらの世界でも、他人を否定し合って争っているのか。」 「ムウさん!!」 ムウはまた口を開いて言った。 「どの世界でも……やる事は一緒何だな………俺が正義だ!!奴を潰せば正義だ!!………そんな事の繰り返しだ…………。」 そう言った後、ムウは悲しそうな顔をした。 「…………。」 セリザワは黙ってしまった。 (この男の言う通りかもしれない。もしかしたら、俺たちウルトラマンも、正義と言う大義名分を掲げて、殺戮を繰り返して居るのかもしれないな。) セリザワは目を瞑って、そんな事を考えていた。 「あ、そう言えば……。」 少年が何かを思い出したかのように言った。 「自己紹介がまだでしたね。僕はキラ・ヤマトです。」 「あぁ。俺は………セリザワ・カズヤとでも言っておこうか。」 「分かりました。セリザワさん。」 と、キラはニッコリとした。 「さて、話しは終わったかな?まぁセリザワ………で良いのかな?セリザワさんには、暫く独房室に入って貰おう。」 と、ムウが言い出した。 「何で!?ムウさんも、この人のここに来た理由分かったでしょ!?それて独房室の中に入れるんですか!?」 「まぁ落ち着けって。確かにこの人の事情も分かったし、大変なのも分かる。けどな、俺たちだって、本当にこの人が宇宙人なのか、ブラックXと言う宇宙人が本当に存在するのかと思う訳だ。」 ムウは淡々と言う。
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