本当の正義

7/15
前へ
/17ページ
次へ
「でも、だからって………」 「良いだろう。暫く独房室に居る。」 キラが何かを言いかけた所で、セリザワは割って入って言った。 「分かった………。」 ムウも、少し罪悪感を負ったのか、顔を少し俯かせて、セリザワを案内した。 「……………。」 セリザワは独房室の中で、黙って居た。 「ムウさん!!」 「仕方ないだろ?マリューだって、同じ意見だ。ま、このゴタゴタが終われば、彼を釈放するだろう。」 ゴタゴタとは、今こねキラ達の世界で起きてる、戦争の事だ。 キラ達の世界は、コーディネーターと言う遺伝子操作をして誕生した、新人類と、これ迄普通に生まれて、普通に育ってきたナチュラルと言う旧人類との間で戦争が起きている。 何故この世界で戦争が起きたのか? それは、遺伝子操作されて誕生したコーディネーターは、運動神経、反射神経、頭脳、体力共に最高に仕上げられ、少し訓練をすれば、身に付いてしまうと言う優れた体を持ったが故に、ナチュラルから迫害され、宇宙へ逃げた。 そして宇宙へ逃げたコーディネーターは、宇宙コロニー、「プラント」を作成。 そして独自の軍隊、「ザフト」を結成。 そして更に、人型兵器、「MS(モビルスーツ)」を制作、量産して行った。 そしてザフトは正式に地球連合軍に宣戦を布告。 11ヶ月も戦いが続いて、今に至る。 「ま、マリューの事だ。そんなに長くは独房に入れていないだろう。」 「………そう……ですよね。」 キラは、あまり納得しない表情で言った。 「本当の……正義……。」 セリザワは1人、独房の中でそう呟いた。
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加