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温かな血液がワタシの顔へと降り注ぐ。
お腹から飛び出してきた『何か』を触れてみる。
とても柔らかくて、とても温かくて、不思議な色をしている。
「いい娘……ね……」
もっと撫で撫でして。頭に手を置いてるだけじゃなくて、撫でてほしい。
懇願しても手を動かしてはくれない。ワタシの話を聞いてくれない。
「……ありが……とう」
その言葉を最後に目を閉じて、黙ってしまった。
どうしたの。もっと褒めて。
ワタシは言うことを聞いたよ。
ねえ、どうして。なんで、喋ってくれないの。
ワタシは……
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