0:万葉

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温かな血液がワタシの顔へと降り注ぐ。 お腹から飛び出してきた『何か』を触れてみる。 とても柔らかくて、とても温かくて、不思議な色をしている。 「いい娘……ね……」 もっと撫で撫でして。頭に手を置いてるだけじゃなくて、撫でてほしい。 懇願しても手を動かしてはくれない。ワタシの話を聞いてくれない。 「……ありが……とう」 その言葉を最後に目を閉じて、黙ってしまった。 どうしたの。もっと褒めて。 ワタシは言うことを聞いたよ。 ねえ、どうして。なんで、喋ってくれないの。 ワタシは……
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