1:断絶

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私、万城 亜輝(ばんじょう あき)は、山奥にある廃ホテルにいた。 軟禁されている、とも言える。 最も近い街まで車で五時間という辺境。 徒歩で街に向かえば、生い茂る森で遭難するのは確実。 迎えなんてあるはずのない私が閉じ込められているのは、陸の孤島なんだ。 ただ、私は元よりホテルを出るつもりはないけれど。
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