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「あれ」を発見した翌日、裕子の家に「あれ」が付着したシャツを持って行きました。
私「これ、どう思う?何に見える?」
裕子「何だと思ってるの?鼻水じゃないよね。」
私「やっぱり?ダンナの浮気相手、森K子っていう名前なんだけど、どうやら素人らしいのよ。」
裕子「えっ!!森K子なの?知ってるよ!」
私「嘘!?なんで知ってるのよ?知り合いなの?」
裕子「中学校の同級生で部活も一緒だったもん。ほら、このまえ一緒にランチした時、私が知り合いにバッタリ会って少し話してたでしょ?あの女だよ。」
言われてみれば、数週間前に裕子とランチした時、そんなことがあったっけ。
私は少し離れた場所で、裕子と女の会話が終わるのを待ちながら「綺麗な人だな」って思ってた。
あの女が森K子だったなんて…
裕子「私はあんまり親しくなかったけど、恭子なら彼女のこと知ってるかもしれないから、尋ねておいてあげる。」
世間は広いと思ってたが、案外狭かったみたい。ダンナの浮気相手が素人だと知って軽いショックだったけど、私と同い年ってことも軽いショック。
私より若い飲み屋のオネエちゃんなら、少しは納得できたのに…
例のシャツは当然のことながらゴミ箱行きに。
夜なかなか寝付けない日が続くようになってきた。
ダンナが仕事の付き合いで飲みに行ってる日は、帰宅が2時や3時になっても、帰って来るまで眠れない。
あんなヤツ気にせずに先に寝てやろう!と思っても、布団の中で色んな事を考えてしまって目がさえてくる。
遠くで救急車のサイレンが聞こえる夜は「もしダンナが今夜も私を裏切ってるなら、車で電柱にでも激突して死んでしまえばいい。」なんて考えた。
寝酒に缶ビールを飲む習慣が始まったのは この頃で、最初は1缶で眠れたのに、2缶飲んでも眠れなくなった。
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