第二章

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小さな幸せを見つけた時、 僕は一つカレンダーに○を付ける。 今月はやっと1つ○を付けられた。 カレンダーには1つの小さな○と 大きな×が3つあった。 僕はペンをいつもより少しだけ強く握った。 ×の横に×を書き足す。 小さな○を12個の×で囲んだ。 ×でページを埋め尽くした。 ほら○が目立った。 「人生も同じこと、確かなものは何もなく、運命に弄ばれ貧乏も権力も氷のように無に帰する。 恐るべき空虚な運命よ、おまえは車輪の如く回ってゆく。 」 『詩歌集カルミナ・ブラーナ 第1章 おお、運命の女神よ』より 「oh サランラップ」 上手に密閉された。
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