第一章 生 存

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痛みに耐え、必死に辿り着くと、そこは夕焼けの様に赤く染まっていた。 「……なんだ……よ…………これ……………」 目の前に広がるは黒煙と赤炎。そして乗り物だったモノがそこにあった。 「………………」 その光景はあまりにも無残な物だった。 ある者は上半身と下半身が二つに分離。 またある者は黒墨になっていて、辛うじて人の形をしていたので人間だったと判別出来た。 ……これは………現実なのか? 放心する頭を左右に振り、今すべき事を必死に考える。 「………携帯!!!」 ふと思い出したように携帯を取出す。 「くそっ!!」 だが携帯の電波表示は圏外。 どうする?どうすればいい?どうすれば!!! 自問を繰り返す。 奇跡的に助かった者はまだいる。 何とかしなければ、何とか……… ――そうか!助けを呼びに行けば!! すぐ様行動に移すべくまた走りだそうとした時―― - ゴゴゴゴゴゴッ - 遠くから音が聞こえてきた。
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