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そのまま鎧男に連行され、俺は白銀鎧の女性の前までやってきた。
「………」
俺は何も言わず女性を見据える。
「ЙΛΕ$%КМЛН?」
女性は穏やかな口調で話し掛けてくるが、全く言葉が分からない。
「………」
俺は何も答えられずただ黙ってその場に立っていた。
すると何を思ったのか彼女は再び目を瞑り、ゆっくりと喋りだした。
「……МЛЖЁПР……ЧШЖ」
次第に薄い緑色の光が俺の身体を優しく包み込み、溶けるように消滅した。
ん?…何をされたんだ?
身体を見回すが何かされた形跡はない。
「……私の話が通じますか?」
……!!!
な、なんだよ?話が出来るんじゃないか。
これで何とか誤解は解けそうだな。
「はい、通じます」
俺は言葉が通じた事で安心しきっていた。
「良かった……では何点か質問させて頂きます、宜しいですか?」
――事情聴取か?
「はい」
俺が答えると先程まで穏やかだった口調が一変し、威圧的に変わった。
「貴方はランフォード帝国の人間ですか?」
「…………へっ?」
あまりにも予期せぬ質問に間抜けな顔で答えてしまった。
「貴様!!アリシア様が問うておるのになんだ、その態度は!!!」
どうやら白銀鎧の女性はアリシアという名前らしい。
声を荒げたのはそのアリシアの隣に立っていた男だった。
「………」
なんだこいつ?態度デカイな。俺は別に変なこと何も言ってないだろうが。
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