第零章 日 常

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「しかしあれだな~おまえがIT業界に行くとは思わなかったよ。しかも大手、これで小谷(コタニ)家は安泰だな~」 「当たり前だろ?ちゃんと就職しないと家(ウチ)の鬼ババアから何されるか分かったもんじゃない」 「ははっ!確かに!おまえのおばちゃん最強だもんな。――冗談抜きで」 「いいのかそんなこと言って?あの鬼に言い付けるぞ?」 「いや!マジ勘弁してくれ!冗談抜きで殺される!!……ビール納めれば許してくれるかな?」 大典がビビっているのも無理はない。 家の鬼…もとい小谷鷹子(タカコ)は口が達者なだけならまだしも腕っ節が本気で強かった。 町内最強と言っても過言ではない。 親父曰く、「昔はあんなのじゃなかったのにな?何処で誰と入れ替わったんだろうか?」 ――だそうだ。 その時、親父の背後に修羅が立っていたのは言うまでもない。
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