濁った太陽

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「すんません、口が滑っちゃいました。地獄耳」 宮本は顔を背けたまま謝った。 「お前、覚悟しておけよ」 律子は胸倉を掴んだ腕を離し、小走りで先に行った。 その小さな肩はプルプルと震えていた。 その後、別の分隊と合流し、拠点へと向かった。 本当に敵の数が少ない。まだ一人や二人しか遭遇していない。 無防備過ぎる。 律子はそれしか考えられなかった。 そのとき、曲がり角で隊長が立ち止まった。 その理由は何となく分かる。 拠点に着いたのだ。
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