濁った太陽

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律子は頭が真っ白になった。 こんなところで男だの女だのどうでもいいじゃないか。 「嫌なら、他の分隊にでも行くんだな」 口元に笑みを浮かべ、隊長は隊員に指示を出しはじめた。 律子を除いて。 「・・・・」 律子は地面に座り込み、何かに耐えるかの様に、拳を固め、唇をキュッと締めていた。 「先輩・・・」 宮本が心配そうに律子を見てる。 「宮本!そんな奴に構うな!」 「はっ、はい」 宮本は律子を一瞥し、隊長の下へと向かっていった。
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