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「・・・はぁー」
一人の少女が溜め息をついた。
暗い地下壕の中、少女は染みだらけのタオルでAKー74を拭いていた。
共に戦ってくれた戦友。ここまで戦ってくれてありがとう。
そう敬意を表して拭いた。
もうあれから1年半。
地上からの爆撃音が地下壕に鳴り響く度に、自分の命が今日で消えてしまうのではないかと不安になってしまう。
「・・・大丈夫」
そんな不安を断ち切るかの様に、少女は根拠のない大丈夫を言い、再びAKを拭いた。
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