濁った太陽

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カチャ 律子は反射的にAKを構えながら後ろを振り向いた。 「うわっと!?」 その後ろには、髪を茶色に染めた好青年があわてふためいた様子で立っていた。 「宮本、私に用があるなら声をかけろ」 「あっ、すんません。声出すと敵に気づかれると思いまして」 宮本と呼ばれた青年は、たははと笑いながら頭を掻いた。 「ふ~・・・」 律子は眉をひそめ、歩きながら宮本を見た。 「宮本、お前には緊張感が無さ過ぎる。悪いが、お前はこの二ヶ月間、生きてきたのが奇跡的だ」
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