第一章

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「ラーメン食べたかった…」 「理由はそのうち」なんていい加減な約束を信用出来なかった俺は彼女を近くのハンバーガー屋へと連れ込んだ 彼女はラーメンが良かったらしく目の前にあるハンバーガーやポテトを無気力そうに見つめて呟いた 「ラーメン食いながら話なんかできるか」 「つかなんでピクルス抜いてるんすか?」 モソモソと食べながら人のハンバーガーにまで口を出す彼女(俺の勝手だろうが) なんかいつもと違わないか? いつもの彼女はもっと元気で 地味なりに走ったり 仕事を一生懸命する頑張り屋のはず そうそのはずだ でも目の前でポテトに手をつける彼女に一生懸命さや元気は微塵も感じない 目の前で二重人格者を見てる気分 「ラーメン屋行ってきていいですか?」 どんだけラーメン食べたいのだろう彼女は 「いやだから説明しろって言ってんだろ?」 本題を中々切り出さないので俺から切り出した このままじゃ本当にラーメン屋に逃げられそうだから 「これは面倒な…」 そう呟くと やっと彼女は理由を話してくれた それはまた面倒臭そうに
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