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ゾンビ君は、自分の身に起き
た事を皆に話した…しかし3日間の期限付きと言う事は、誰にも話せなかった。
………
やがて騒動も収まり、御坊さんの腰も治った頃に、ゾンビ君が、何やら思い出し笑いをしている。
そんなゾンビ君を見て伯爵が…
「ゾンビ君、何わろてんの?」
「伯爵…だって、さっきのお坊
さんたら、仏様に仕えてるのに
神様―って叫ぶんだもん、思い
出したら可笑しくて…プーッ」
「ギャハハハ、そう言やそうや
な」
お坊さんは顔を真っ赤にして
そそくさと帰ってしまった。
「あなた達、ちょっと来なさい
」
二人は、担任の幽子先生に、
耳を捕まれて外に連れ出される
「あなた達ねぇ、お坊さんを
からかうなんて、いい加減に
しなさいよ…特にゾンビ君!
あなたの魂を成仏させてくれる
為に来てくれたんですからね」
………
しばしの沈黙の後で、二人は
同時に走り出した。
「先生ゴメン!僕、ちゃんと
お坊さんに謝ってくるよ」
「ワイも行くでぇ!坊さん
待ってやぁ!」
叫びながら、お坊さんを追う
二人の姿が闇に消えて行った。
こうして、生きながらにして
死んでいる、ゾンビ君の物語が
幕を明けたのでした。
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