あかずきん。

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扉を開いて笑顔を見せた母親は 漂う血なまぐさい香りと 籠に積もった沢山の肉片 血塗られたずきんと ひねまがる唇 鋭い瞳に 一瞬、目を見開き ショック死してしまいました。 彼女は跪き、呟きました。 「おかあさん…どうして? 私は正しいことをしたのに どうしてお母さんまで 死んじゃったの?」 涙が一粒、流れ落ちました。 ずきんから赤い滴も流れ落ちました。 「私ハ正シイ事ヲシタノニ。 正シイ事ヲシタノニ。」
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