ライネル川上流にて、生涯に渡って尊敬できる人と出会う

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一緒に遊んでいたエルフと別れると、セイランはバインドストーンの柱にもたれてぐっすり眠っていた。 野宿癖は今に始まった事じゃなく、レブデカ周辺で遊んでいた頃はよくシャマル川下流のバインドで夜明かししたものだ。 アルメネス自体が北端の地域なのでよく風邪を引いたものだ。 (もちろんエレオンにはり倒された。そのうち5回クリティカルヒット) 真夜中、午前0時頃。 セイランはふと目が覚めた。 再び寝られそうにないので軽く伸びをすると草の茂みをガサガサと掻き分けアインホルンで引き受けた以来を遂行するために対象モンスターを探した。 しばらくガサガサやっていると突然何かにぶつかってセイランはしりもちをついた。 びっくりしてぶつかった対象を見ると、がっちりした体型に、赤みを帯びて肩当てが真鍮で縁取りをされた鎧を着たヒューマンだった。 (後で知ったがプロイヤンという防具らしい) 「あ…申し訳ない。大丈夫デスカ?」 ヒューマンが申し訳なさそうに手を差し伸べてきた。 「え?あ…はい、大丈夫です。こちらこそスミマセン」 セイランはじ~っと穴があくほどヒューマンを見つめていたが、急に思い立ったようにヒューマンの手を握った。 「よければ…結婚してくださいっできませんよ」 ヒューマン、大変大人でした。 後に、どうやらこの頃にナンパ癖が出来たようだ、とセイランは語る。
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