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「ふぅ~」
ライナは…生きていた。
【ファイアウォール】が発動した時、同時に短距離移動魔法【ジャンプ】を使って避けたからだ。
しかし、なぜ魔力の無いライナが魔法しかも中級のものを使えたのか?
ライナはもともと貴族の堅苦しい生活が嫌だった。
なんとか家を出る方法はないかと本を読んでいる時
『魔法を使えない者は異端者である』
と書いてあった。
その時『魔力がないフリをすれば家から出れるかも!』
と、思いすぐに行動にうつした。
つい先日自分に魔力があるとわかったばかりだが、五歳の頃から家の中の本を読み始めて一年で魔道書など全ての本を読破したライナの膨大な知識とたぐいまれなるセンスを持っているライナだすぐに全ての魔法を使える様になった。
たった十歳にして魔法のエキスパートになったライナだ。
魔力を隠すことも、中級魔法【ジャンプ】を使うなど造作もない。
こうして準備が整ったのだがなかなか動かないので自分から…と思っていたときにさっきの事が起こり気分は最高だ。
しかし…
「……ヤベっ、これからどうしよ」
後のことをまったく考えてなかった。
「……ま、まあ、どうにかなるだろ。」こうして、ライナは、四大貴族のグラウ家の後継ぎ【ライナ・グラウ】でわなく、ただの【ライナ】としての生活が始まった。
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