第二話 鈍色のマリオネット②合わせ鏡

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「オートマタ(自動制御人形)ですな」  訳が分からず混乱する私の耳に届く声。  ペテロさんが、横たわる死体を興味深そうに観察しながら言います。 「オートマタ――?」  聞き慣れない単語に私は困惑。自然と疑問を口にしていました。 「簡潔に言うなら、エデンのワンランク下のアーティファクト――簡単な命令を与え使役する前文明の遺産です。遺跡のガーディアンなども皆、幅広い意味ではオートマタに当たります。コレはおそらく、魔力を動力とするマジックタイプですな」  口慣れた、とでも表すればいいのか。ペテロさんの説明は簡潔かつ分かりやすいものでした。それ故に、私は一応の理解を得ます。 「因みにソイツを操るには、膨大な魔力は勿論、精密な魔力操作が必須ダ。どっちにしろ、人様の家に強襲とは……あんま関わりたくねぇ類いの人間なのは確かだナ」  貴女が言える事ではありませんね、確実に。 「ノア――は、まあいいとして、ペテロさん意外と冷静ですね」 「まあ、荒事には慣れてますから」  ケロリと言い放つペテロさん。さすがは、工場長。他に褒めるべき言葉が見当たらないので、今はそういう事にしておきます。
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