美術室の隅っこで。

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「あ、日向来てたんか」 美術室のドアを開ける音が聞こえて振り向いたら顧問の新谷先生だった。 ふっくらとした女の先生で、いつも私の事を気にかけてくれる優しい先生である。 「新谷先生、この絵めっちゃ素敵なんやけど」 私が絵を見せると、先生はそれに近づいてきてじぃっと見つめ、「ふぅん」やら「へぇ」やらと関心した様子でいた。 「なかなかええやんか、どこで見つけたん?」 「美術準備室、」 私がそう言うと、先生は腕を組んだ。 「あの部屋にこんな絵あったとはなぁ」 先生ですらあまり行かない部屋なので、こんな素敵な絵があるなんて知らなかったみたいだ。 なんだか、こんな素敵な絵を一番早く見つけられて嬉しい気分になる。
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