始まり

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「うん……」 毎回だ。 私は、人一倍何も出来ないし、顔がみんなのように可愛くない為、毎日色々な場所でこのような事を言われてきた。 不細工、ブス、キモい、バカ、駄目野郎。 まるで、私に罰を与えているようだった。 ――苦しい。 皆と同じに接してはくれないなんて…… どうして、何も出来ないだけでこのように言われなければならないの…? 「あいつら、陽の何が分かんねんなぁ」 奈央香が毎回、私を励ましてくれる。 唯一、それが救いだった。
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