恋の芽生え

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こいつはまた…… 「雪!きさまぁー!!」 右ストレートを顔面にぶちこんでやる。 「黙れ……」 「へぶっ!」 「藍も出任せ言ってんじゃねぇよ……」 「でも私はユッキーが好きなの」 「俺は好きじゃねぇ……」 「く、きさ……まぁ…………」 生きてたか。 「藍とは中学が同じだけだ」 「お前引っ越して来たんじゃなかったか」 「藍が同じ高校に行くっつってついてきたんだよ……」 「でも仲よすぎだ」 「私はユッキーに告白したの」 「で、俺は拒否った」 実際、中学時代に藍に告白された俺は即答で断った。 理由は藍を好きじゃないから。 好きじゃないやつと付き合っても楽しくない。 単純だが、それが一番大切だと思ってるからな。 「そうか……じゃあ彼女じゃないんだな?」 「あぁ」 藍の方が一方的に絡んでくるだけだからな。 「じゃあお前が藍はやめとけって言ったのは……」 「あいつ、あれで一直線だからな」 「なるほど」 「じゃあな……」 「おぅ~」
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