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次の日
自分以外誰もいない家を早々に出て、学校までの道を歩く。
ヘッドホンを着けて、自分の好きな歌を聴きながら。
少し遅めに歩く、時間に余裕があるからな。
朝早く、人気の無い道を通るのはジョギングしてる人とか、散歩してる人ぐらいだ。
そんな静かな時間帯、ふと自分と同じ高校の制服が見えた。
そいつは俺に気が付くと、軽く会釈をして歩いていく。
青みがかった髪を揺らしながら遠ざかる姿。
「華ヶ崎……」
華ヶ崎も一人、早朝の道を歩いていた。
「お前は……寂しくないのか…?」
そう、俺は呟いた。
華ヶ崎の気持ちはわからないが……いつか、聞いてみよう。
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