プロローグ

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そしていよいよ、魔法使い召喚の呪文を詠むときが訪れた。と言っても、俺の勝手なタイミングなんだがな。 「ウィザード・スピリット!」 あ、ちなみに言っておくが……俺が呪文を唱える予定はこの先はない。最初で最後の、俺が唱える呪文だと思っておいてくれ。 さて、肝心の魔法使いだが……少しずつ、本当に少しずつだぞ? 何か知らないけど魔方陣が光り始めてきているんだ。 太陽の光か何かじゃねえの? とか思ったが、その可能性は無い。何故かって? ……俺の部屋には、全くと言っていいほど日が差し込まないからだよ。唯一差し込む時間と言えば、朝の東から俺の安眠を奪うために差し込むくらいだ。 そうこうしている内に、魔方陣から発されている光は徐々に強さを増していく。そろそろ直視が出来なくなるかもしれない。 そして遂に、部屋の中が光で真っ白に輝いた。
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