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杏はそう言うなり、さっさと電話を切ってしまった。俺の喋るタイミングは0だ。
「電話、誰からだったの?」
そしてそのタイミングとほぼ同時に、閃梨さんは俺にそう聞いてきたのだった。
まあ……閃梨さんも誘ってこいって言ってたから、話しても問題はないだろう。
「杏からです。なんか今から海に行くとかなんとか……行きます?」
俺がそう言うと、閃梨さんは暑さにやられていたような表情から一転、目を輝かせて俺に近づいてきたのだ!
もうね、そんな閃梨さんの新たな一面を見せられると、なんか嬉しくなってくる自分がいたりする。別に悪いことじゃあないよな?
「この日のために水着、買っといて良かったぁ!じゃあ行こ、淳くん!」
いきなり腕を引っ張られる。痛い。と言っても多少だがな。
「って、まだ用意が出来てないですよ!」
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