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「まあまあ、五十嵐?とりあえずさ、修斗は高いところ苦手だし……無理させるのもまずいだろ?」
「淳……」
俺がフォローするなり、修斗はそう言って俺の方へ走ってきやがりました。ちなみにここは、地上10mの高飛び込み台。
俺の真後ろは……もうギリギリの立ち位置だから、後ろがない。つまりこのままでいくと、俺も修斗も落ちるってことだ。
この時、俺の頭には3つの選択肢が浮かんでいた。
1つ目は、「このまま一緒に落ちる」。2つ目は「落ちないように、無理をしてでもこいつを押さえ付ける」。とりあえず2つ目の選択肢が不可能なのは、何となく無理そうなのは分かっている。
そして、1つ目の選択肢は……いくら相手が修斗だからと言って、さすがに無理だ。
となると、俺に残されたのは3つ目の選択肢しか残されないことになってしまうんだよ。
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