389人が本棚に入れています
本棚に追加
/300ページ
さあさあ、結構危険な状態を迎え始めたような気がするぞ?
未だに目を開くことは出来ていないが……少なくとも近くに誰かいることぐらいはわかる。俺だってそこまで鈍感じゃない。
「今回のご主人様は……あ、貴方ね?」
目を開くことを出来ない俺に対し、自分で「召喚された」と言ったそれは、俺にそう聞いてきた。
「あ、はい。召喚したのは俺ですが……」
ああ、早く姿が見たい。とにかく姿が見たい。声からして、恐らく女性だ。それも俺と年齢が結構近いであろう女性だ。
そして、こう言うときの女性って言うのは……大抵可愛いって言うのがセオリーなんだよ! いや、セオリーって言うだけだがな?
「ふぅん……貴方か。あ、もう魔方陣の光は消えてるわよ?」
うん、光が消えてるのなんてわかってる。逆にわからない方がおかしいさ。
ただ単に、目を開ける勇気がないだけさ。
最初のコメントを投稿しよう!