プロローグ

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それからしばらくの間があってから、白樫さんはようやく口を開いた。 「えっと……とりあえず、本音を言ってもいいんだよね?」 「はい。どうぞ好きに言っちゃってください」 そう言う確認をしてくると言うことは、だ。……多少、いやかなりの覚悟をしなきゃならないってことだよな。 心なしか白樫さんも、俺のことを哀れみの目で見てきているような気がしなくもない。 そんなことを考えながら、俺は1度深呼吸をしてから、再び白樫さんの方を見た。すると俺と白樫さんは目が合って、無意識にお互い頷いていた。 「うんとね……じゃあ言わせてもらうけど、本当にこれは勉強をした上での結果?第一、こんなのあり得ないよ!」 「え?」 「それにさ、このノート。まとめ方が汚い上に問題が全部間違ってる。よくこんなので高校に入れたね?」 ……怒ってるんだよな? いや、どっからどう見ても怒ってる。だってさ……眉間にシワが寄ってるんだぞ?
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