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ま、まあ仕方ないんだよな? 事実を言われてるだけなんだから……
「って言うのが私の本音。ごめんね、言いたいことははっきり言っちゃうタイプだから……」
「いえ、俺が本音を言うように頼んだんですから」
とは言うものの、正直なところはかなり傷ついている。こんなに綺麗な顔立ちをしているのに(それは関係ないかもしれないが)、ここまで毒舌なことが1番ショックだ。
ポジティブに考えれば、気が強い女性と考えることが出来ないわけではないんだがな。
「それで……これを私に見せてどうするの?」
「あ、はい。そのですね……」
言葉が何故か出てこない。別に告白をしたりするわけじゃないのに、だ。
やっぱりこんな人を前にしているからなのか、それとも何か別の理由なのかはわからないけどな。
そんな俺を、吸い込まれそうになる黒い瞳で不思議そうに見つめないで下さいよ、白樫さん……
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