親睦旅行とイベントと……

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「夕食、食べに行くわよ!」 「もうそんな時間か」 俺が部屋に戻ってから、然程時間が経った実感はないのだが、もうそんな時間になってしまっていたらしい。 と言うより、なんで杏が迎えに来たんだろうな? 別に一緒に食べに行くような約束はしていなかったんだがな。 しかし、修斗が戻ってきていないのは何でだろうな? 正直、あんな様子になってしまっていたから、不安で仕方ない。 「ほーら!さっさと行くわよ!」 「あ、お前、引っ張るなよ!」 杏は俺が動かないことに痺れを切らしたのだろう。さっきまで立っていたドアの前から、俺のベッドの方へと歩いてきて、そして腕を引っ張り始めた。 もちろん力なんて入れてなかったから、俺は杏に引っ張られるがままになってしまったのだった。
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