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「あ、やっと来たよ！」
「遅いですよ、周防さん……」
「いやぁごめんごめん！こいつの部屋を探すのに手間取っちゃってさ」
夕食会場に着くなり、杏は閃梨さん、そして坂下さんとそんな会話を繰り広げていた。と言うか、この２人も一緒だったんだな。
ちなみに、ここに遅れてきた理由（実際は遅れていないのだが）は、杏がなかなか俺の部屋を見つけられなかったかららしい。杏にしては珍しく俺を悪者にしなかったみたいだ。
「はい、淳はそこね」
そんなことを考えていると、杏はさっさと自分の席に座り、そしてその向かいの席を指差しながらそう言ってきた。
ふむ、きっとここからなにか企んでいるんだろうな。そうだ、そうに違いない！
だから杏は俺を食事に誘ったんだろう、多分。
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