プロローグ

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「このままなら留年だぞ?」 「はあ……」 開始早々、こんな始まり方で本当に申し訳ない。だけど、それは俺にとってかなり重要、と言うか……とにかく無視はできないイベントだ。 「おい、結城?俺の話を聞いているのか?」 「あ、はい。ちゃんと聞いてます」 おっと、自己紹介が遅れたな。失礼。俺は結城 淳(ゆうき じゅん)。留年の危機に直面をしている高校1年だ。 今、時期的に言うと2月。俺の通っている高校、ここ桃月(とうげつ)市立桃華(とうか)高校では、この時期に追認考査……つまり、留年か否かが決まるテストが行われる。 その説明を、俺は今担任から受けていたって言うわけだ。 あ、ちなみに言っておく。この高校は桃華高校なんて言う名前だけど、女子校なんかではない。 ついでに言うと、桃華高校の兄弟校的な存在で、桃月市立月華(げっか)高校なんて言うのもあったりするわけだ。
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