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そんなことを考えていると、閃梨さんは何やら呪文……と言うか何かを呟いていた。恐らくあれが、なにか物凄く大切なことなのだろう。
それからしばらく、俺は何も出来ずにいた。と言うより、俺が何かを出来るような雰囲気じゃなかったからな。……まあ、本当のことを言ってしまえば、あまり関わりたくないだけなんだが。
「淳くん!手伝って!」
「え、あ、はい!」
不意にそう言われた俺は、なかなか間抜けな返事をしてしまったような気がする。閃梨さんが何も言ってこないから、気にしないことにするが。
「ちょっと修斗くんを押さえつけてくれる?」
閃梨さんがそう言うので、修斗の方を見ると、修斗は今にも暴れだしそうな雰囲気を醸し出していた。
……ふむ、ちょっと怖いな。
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