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「おや、またお会いしましたね?」
そこに立っていたのは、あいつ……つまり、閃梨さんと同じ類いであろう人間だった。名前は……聞いたような聞いてないような。
「……何しに来たのよ?」
「いえ、別に。ただ単に、ここの様子を見に来ただけですからお構い無く」
その言葉を聞いた閃梨さんが、すぐに相手の顔を見る。俺もほぼ同じタイミングで相手を睨み付けた。
……こいつ、絶対になにか知ってやがる。というより、こいつが知らなかったら、もうどうしようもない。
「おやおや、お2人でそんなに睨まないで下さいよ。全く、気の短い方たちですね?」
その男は、そう言うなり俺たちの方に近づいてきて、そしてこう言った。
「やったのは自分ではありません」
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