親睦旅行とイベントと……

85/94
前へ
/300ページ
次へ
そんなことを考えながらも、俺はテーブルの方へと寄っていく。 その時、俺は嫌な予感がしていた。遠目から見ただけで、1人足りないような気がしたからだ。もちろん、俺の座っていた両サイドの内、片方は埋まっている。杏だからな。 で、もう片方は空いていて問題がない。閃梨さんが座っていた席だからな。でも……そうだからこそ、1人足りないんだ。 近付いていくに連れて、1人居ないのは明確になる。それも、1番居なくならないで欲しかった……って言い方もおかしいが、とにかくあり得ないような奴がだ。 「……坂下さんがいない」 そう。あの大人しそうで、おそらく1番害が無いであろうと予想していた坂下さんが、座っていた席にいないのだ。
/300ページ

最初のコメントを投稿しよう!

389人が本棚に入れています
本棚に追加