親睦旅行とイベントと……

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そこに立っていたのは…… 「あー、意外と早くバレちゃったなぁ……ま、いっか!いずれバレるのは分かってたし、それが少し早まっただけだしね!」 雰囲気が明らかに違う、坂下さんだった。容姿とか服装とか、そう言ったものは全く変わっていない。 雰囲気だけが、ガラリと変わってしまっているのだ。 「2人とも、相手はこいつですか?」 そんな中、入り口に立っていた男は、俺たちにそう聞いてくる。が、既に答えは目に見えているようだった。 俺と閃梨さんは、どちらも頷こうとしない。いや、頷くなんてことが出来なかった。認めなければいけないのに、認められない。 少なくとも俺は、内心でまだ「坂下さんは敵じゃない」などと考えてしまっているんだからな。
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