無事進級は出来たけど、この先やっていけるか不安じゃね?

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閃梨さんを待っている間の時間は、然程暇ではなかった。何と言うか、修斗が居たからなんだとは思うけどな。 閃梨さんが質問攻めにあっていた時間は、恐らく30分弱。俺の体感時間は10分程度。 会話をしている時間って言うのは、こんなにも早く過ぎるんだと言うことを改めて実感させていただいたよ、真面目に。 「やっと終わったよ……」 閃梨さんは机に突っ伏しながら、そう言っていた。きっと独り言のつもりだったんだろうけど、何故か反応をせずにはいられない。 「お疲れ様です、閃梨さん」 ……そして、この言葉を言ってしまったあとに、俺は墓穴を掘ったことに気が付くのだった。 撤回をしようにも、時は既に遅し。教室に残っていた担任、修斗、そしてもう2人……なぜか残っていた女子が、俺たちを交互に見て驚いた表情を浮かべていたのを見てしまった。
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