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だから俺は、冷たい目線を向けてきている人達にこう言うしかないわけだ。
「ああ、本当だ！」
とな。これが恐らく、今１番の最善手だろうな。いや、もしかしたら他人の感性では全く違うのかもしれないが。
「ふぅん……まあいいわ。それじゃあ白樫さんは私の友達になるわけね」
「え？」
杏はそう言うなり、少し離れていた位置からこっちに歩み寄ってきた。そして閃梨さんに向かって手を差し出していた。
……えっと、杏ってこんなキャラだったか？ 俺の記憶では、全く持ってそんなキャラではなかったのだが……
「何よ、淳？私がこんなことするのが、そんなに変かしら？」
そんな俺の目線に気が付いたのか、杏は睨むようにして俺を見てきた。特に威圧感は無いのだがな。
「いや、別になんでもないけど」
だから俺は、ある程度冷静な感じでそう言葉を返したのだった。
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